O-157による食中毒とPL保険

2017年の夏も、O157による食中毒についての報道が相次ぎました。
「総菜店で購入したポテトサラダを食べた」「焼き肉店で食事をした」などのケースが報告されていますが、感染源の特定が困難を極めている様子です。

O157は大阪府堺市における学校給食が原因の集団食中毒事件で非常に注目を集めましたが、当該事件で死亡した女児の両親は、製造物責任法(PL法)に基づく訴訟を起こしています。

その訴訟においては、地方自治体に過失があったことが認められ、約4500万円の支払いが命じられる結果となっています。

食中毒事件に巻き込まれた被害者の方、惣菜店で惣菜を購入した人や、レストランで食事をした人は、製造物責任法に基づいて損害賠償を受けることができる可能性が

ありますが、この法律の適用には条件があります。

まず「食品が製造物であると認められること」です。

原材料に手を加えて新たな物を作るか(製造)、またはその本質を維持させながら新たな価値を加える(加工)などの工程を経たものが、「製造物」であり、原材料をそのまま販売するような八百屋さんや魚屋さんのものは「製造物」とは呼べないと判断されるケースがあります。

もう1つのポイントは、製造物をお客様に引き渡した時点で、科学的・技術的に製造物に欠陥があることを予測することができなかったようなケースもありえるため、この場合は責任を免除されるとされています。

先の堺市の集団食中毒の訴訟においては、「加熱調理に切り替える」という配慮がなされていれば、0-157を除菌できていた可能性が高いため、堺市側の過失が認められたのです。

なお、製造物責任法が成立する前は、食中毒事件の被害を受けたひとは、「民法のh不法行為責任を問う」といった方法しかありませんでした。

しかし、この場合は原告側(食中毒で被害を受けたと訴える人)が、食中毒と惣菜・料理との間の因果関係を立証しなければならず、訴訟を起こすこと自体が非常に困難でした。

PL法はそのような被害者を救済するための法律でもありますので、被害者が訴訟を起こしやすい状況になっています。

もしも訴訟に持ち込まれて、業者側の過失が認められた場合には、
・治療費、入院費、薬代など
・休業損失
・交通費、雑費
・慰謝料
・弁護士費用、訴訟費用など
が請求されることになります。

このようなケースに備えて、PL保険に加入しておくことが重要です。

PL保険に加入していれば、事件が起こった際に迅速に動き出すことができ、被害者の感情を悪化させることがなくなるという面も大きいです。

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